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情報教育 再考(4)

項目3「教育を豊かにするための情報機器を利用する」

情報教育で扱う内容が他の教科と強く関係する場合は、決して少なくないでしょう。先の「デジタル画材の特性を知ってもらう」という例では、美術の授業と連動するとお互いにハッピーな結果を生むのではないでしょうか。そのためには、美術の授業でも事前に布石が必要になります。アナログ画材で作品を作ってもらっておき、体験の比較を容易にするのもひとつの手でしょう。
カンファレンスの発表では、生徒の文章構成力を高める試みを情報教育の授業で行ったという報告がありました。情報機器を使って教育の質を高めるという考えはとても良いと思いますが、それを情報の授業だけで行うのは大変ではないでしょうか。日本語力を高めるべき学びは本来国語の担当部分でもあり、国語の授業と連動して行う方がスマートではないかと思います。

メディアリテラシー教育は情報の授業ですべきか国語の授業ですべきか、といった議論にあれこれ時間をかけても仕方がありません。情報も国語も、もっといえば社会科も協力してやるべきです。下準備は各教科で行い本編は情報の授業でやるのでもいいし、授業時間をシェアして担当教師がチームティーチングするのもいいでしょう。情報機器が絡んでいるから全て情報の時間でやるというのでは、情報の時間は永遠に足りません。教育目的を吟味し、それにはどんな授業が絡むべきで、どのように授業間で分担するかをひとつひとつ検討すべきなのです。

また逆にいまは、各教科の授業に情報機器を積極的に取り入れることを検討する時代です。今までアナログでやっていたことを、情報機器を使うことで効率的かつ効果的に行えるかもしれません。情報の教師は、他教科が情報機器を扱うことのサポートをする必要があるわけです。情報機器は情報の授業で、という発想自体がナンセンスだと言っていいでしょう。

小中学生が関わるさまざまな事件を見るかぎり、いま社会問題となっている種々のことは、地域はもちろん、学校も教科の垣根を越えて協力して取り組んでいかなければならないことです。また情報化社会という時代のおかげで、インターネットやコンピューターがそうした諸問題に絡むことが多くなりました。しかしその絡みの程度は千差万別であって、必ずしもコンピューターだけが悪者ではないはずなのに、コンピューター絡みだから情報の授業で教育しろ解決しろ、という流れができているような気がします。そのような状況で情報担当教員がいくら頑張っても、きびしい時間数では思うような効果は上げにくいはずです。私が各教科間の連携を強く提案するのは、そうした周囲の無理解と問題の見誤りという背景を心配しているからです。私たちが情報化社会に生きている以上、どんな学習者も教師も、情報教育に関わらずに済ませるわけにはいかないでしょう。情報教育は、単に情報の授業担当教師だけの問題ではありません。情報が社会の現状から生まれてきた科目ならば、なぜいま学校教育にそれが課せられるのかを真摯に考え、学校教育における全ての科目に反映させていかなければならないはずです。なぜなら、学校教育は常に社会と関連していなければならないからです。

【転載】情報教育 再考 | 2005-07-22

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