前回、ブログなら教師に教わらずともホームページが作れる、ということを書きました。しかし、かといって「学校でホームページを作る意義がなくなった」とは、私は思いません。ただ従来のようなホームページ作りは、いま見直しをせまられているとは言えるでしょう。
ブログは背後にシステムを持った複雑な構造をしています。記事を投稿したりする管理画面はグラフィカルなインターフェースをしていることが多いので、ユーザーはそのことを気にしなくてすみます。しかし、個人がHTMLを勉強したところで簡単には真似できないシステムが、実際には動いているのです。だからこそ「ブログサービスの利用」という方式をとるのです。
これは、個人のホームページが「自分で作る」から「持つ&利用する」に変わってきていることを意味します。作るより利用することの方が簡単です。ホームページは「得意な人が作ったのを私は見るだけ」から「友達のを見るし私も作る」ものに変わったのです。情報の受信者から発信者へシフトする人が増えたのです。
これまでホームページに関する教育は、学習者は情報の受信者という立場である、ということを前提に考えてきたように思います。個人サイトは従来からありましたが、作れるのはHTMLを学ぶ好奇心と熱意のある人のみ、というのが実情でした。教師はカッコいいことを言うけれども、授業後に自分でホームページを立ち上げる人は少なかったのです。しかしブログが流行した今は、学習者は発信者でもあることを前提としていかなければなりません。
名もない個人の声を世に発信できるメディアは、これまであまりなかったと言えるでしょう。だからこそ、学習者にローカルなメディアを使って発信させる「発表」という授業活動が大きな意味を持っていました。でも今は違います。ブログさえあれば、理屈上は誰でも思い立ったら世界に向けて発信できるのです。授業で教師の指示するつまらないテーマではなく、自分の好きなテーマで言いたいことを。
発信のためのメディアとして、ホームページは壁新聞や体育館の舞台と同様に利用されるべきでしょう。だから「ホームページを作る意義」は失われてはいません。問題は、作る過程で何を学んでもらうか、ということです。どう作るかに頭を悩ます時代は終わりました。これからは「作ってどうするのか」「何を学ぶために作るのか」に頭を悩ますべきです。
ホームページの「いま」ーブログ分析 | 2005-07-24
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