PCカンファレンスの分科会、あるいはポスターセッションで行われる発表内容は非常に幅広く、プログラミングのかなり技術的な報告もあれば、教育学的の抽象的な話題もあり様々です。そこがいいところでもあるのですが、やはり自分の得意分野とかなり遠い発表もあるわけで、それらから有用な知見を得るには、聞き手にもある種の工夫が必要なように思います。例えば、自身の教育的問題とそれらをどう結びつけるかを意識して聞く、といったことです。エッセンスを探すつもりで聞く感じですね。
システム系の技術話を聞くときにいつも思うのは、これが教育にどう生かされるのか、ということです。例えば、オンデマンド型のコンテンツ配信システムというのは非常によく見かけますが、私にとってその多くは今一つピンと来ません。確かにそれによって得られるメリットは多いですし、技術的な話も面白かったりするのですが、教育的な新しい発想はあんまりないんですよね。教師から学習者への知識伝授型の授業がベースなので、それが生きる教育的文脈で使うならいいわけですが、今日の教育問題を解決する新しい授業の形に関心がある自分にとっては、それほど興味をそそられるものではないんです。
その意味では、ブログやSNSを授業に生かす取り組みは、新しい教育の可能性を感じるので積極的に聞いています。ただ多くの発表は技術の紹介のみにとどまっていて、それが教育実践の中でいかに生かされるべきか、教育はどう変わったか、という話はなかなかないんです。あるいは、実践においてこんな苦労があったとか、課題はどんなものがあるかとか。本当はいちばんそこが聞きたいんですけどね。
思うに、システム構築の担当者と、教育を中心となって実践する人は別なんでしょう。だから、システム担当の人だけが話をしても、専門でない教育学的な話はなかなかできないんだと思います。できれば両者が緊密に連携して、教育実践としての発表にしてもらいたいです。成果の分析も、統計などの量的な手法だけでなく、インタビューなど質的な手法もからめてほしいですね。そうでないと、本当に生きた実践報告になりにくいような気がするからです。パッケージ化された汎用e-Learningシステムを売るための営業プレゼンになってしまっては、それが教育を変える可能性も薄くなってしまうと思うのです。
2006PCカンファレンス関連 | 2006-08-20
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