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事実から逃げない姿勢を 〜PCC2007参加記2〜

今年の基調講演は、ジャーナリストの森健さん。「参加型情報化社会でWisdom Of Crowdsは構築できるか」というテーマでしたが、全体的な話が多くて、もう少し突っ込んだ話や森さんの視点が聞きたかったかなぁという感じでした。内容は予想していたよりいい意味でミーハーな感じでしたね。様々なWebサービスを紹介して現状を説明するところなど、理論の話ばかりでない点が良かったと思います。

ただ、森さんはどういう聴衆を想定していたのかという点で疑問があります。話の中で「アルファブロガー」という言葉が出てきて、みなさんご存知の事と思いますが、と言っておられました。でも私の実感としては、過半数がアルファブロガーって言葉を聞いたことがないんじゃないでしょうか。だから、紹介されるサイトやサービスはその手の人にとっては常識的なネタでしたが、多くの人にとっては初めて見るものだった気がします。知らない人に紹介という内容ならそれでいいのですが、アルファブロガーを知っている人には物足りない内容という感じもしました。どのあたりに話を持っていくつもりだったのか、そこらへんは気になりましたね。

続いてシンポジウム1(今回は2本立て)では、ニフティの田代さんらパネリストを加えた布陣で討論。パネリストの人選もいい意味でミーハーな感じでした。

ニフティの田代さんは、眞鍋かをりから紗綾まで(他の学会ではまず発言が許されなさそうなニュアンスで)楽しそうに語ってくれました。2ちゃんねるにまつわる話や性の話というのは、学会ではなかなか発言しくい空気があったり、逆に以上に神経質で深刻な話題に仕立てられたりして、オープンで普通の議論をしにくいところがあります。でもそれって変な話ですよね。ダークサイドなんて方付けてしまいますが、人間の持っている価値観なんかがストレートに出ているところだからこそ、そこから学ぶべき部分も多いはず。話題を避けていては、いつまでたっても問題は解決しません。

本来PCカンファレンスというのは、オープンで自由な意見が飛び交う場所であるべきだと思います。ここ数年のシンポジウムのパネリストに比べ(いい意味で)ミーハーな人だった田代さんですが、こういう人を毎回しつこく呼んでほしいなぁと思いました。教育者のマインドを刺激する存在だったと思います。

東京農工大の辰己さんは、2ちゃんねる実況板などを実際にスクリーンに映して話をしてくれました。辰己さんは自身のブログでも「『2ちゃんねる』と聞いただけで見てはいけないと思い込んでいる教員も多いと聞きます。そこで実況板を直接見て頂きました。」と書かれていますが、教師が教える物事自体を知らないというのはいけない、という主張は大変共感できます。私も何年か前のイブニングトークで高校教師が「2ちゃんねるは悪の巣窟だから絶対に見ないようにしています!」と話しているのを聞いて、思わず「あんた情報の教員やろ!」と言いそうになった事を思い出しました。

英語教師が「英語については学ばないようにしている」と言ったり、体育教師が「スポーツは興味がないから知らない」などと言ったりしたら、みんな絶対に「それはダメだろう」と言うと思うんです。同じことが情報教育にどうして言えないのか。情報とどう向き合っていくかを考えることの重要性が、教師にすら実感できていないことの象徴ではないかと思います。その意味でも辰己さんが、自分がまず経験することの大切さを改めて主張してくれたのは、本当に嬉しかったですね。

2007PCカンファレンス関連 | 2007-08-19

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