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コンピューターとマジにつきあう日々。

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悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた。について思うこと

2007.11.09 8:48 pm

今週はマッキーのニューアルバム「悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた。 」がヘビーローテーションです。10年来のファンですから、もちろんでございます。

マッキーは「たとえ話」が素晴らしくうまいんですよね。何かしらの思いや感情を伝えるとき、マッキーは誰もが日ごろ使っている普通の言葉を、日常的でありふれた場面とセットで、さりげなくそっと出してくるんです。それは実はものすごくテクニカルでセンシティブな言葉なんですけど、あまりに普段着の格好をしていて、しかも音楽が超ポップ。だからすっと入ってきてズキーーーンと来るんですよね。聴くたびに「うわーやられたー」って思ってしまいます。

今回のアルバムに「カイト」という歌があって、これがまた思わず口ずさんでしまうメロディーなんですが、そのサビの部分を紹介します。

向かい風をうけながら高くあがって行くカイト
追い風が吹かないことをどうか嘆かないで
君がもしも違う方へ飛んでしまわぬように
いつでも僕は君の糸をもっているから

君と僕の関係を「凧揚げ」をたとえに描いているわけです。メッセージとしてはありふれているかもしれません。でも「追い風」ではなく「向かい風」で上昇する凧に人の生き様を重ねる感性には、もう脱帽するほかないなぁと思ってしまいます。

言葉は情報を伝える記号だと考えるなら、伝わるのならどんな言葉でも構わないはずです。でも情報はそもそも伝わらないものでもあるから、言葉は生きもののように、それ本来の意味だけでなく文脈や文化や歴史や偶然を背負うことになる。そして、その言葉を発した人の思いと、受け取る人の思いがそれに混じって、情報になる。

マッキーの歌の深さは、そこをきちんとふまえられていることにあるような気がします。

category: 社会

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