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コンピューターとマジにつきあう日々。

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聴衆の期待に添えず

2007.07.21 10:31 am

Web標準の日々での矢野りんさんのセッション「デザイナーズ・ハイ デザインタイトルマッチ」のレポートです。

矢野りんさんとボンバイエの太田さんが、サイトのリニューアルカンプをライブで作るというバトル。司会は原一浩さんでした。本当に事前準備なく即興でということらしく、お題と素材が発表されて二人とも苦笑い。1時間という短い時間で、原さんのツッコミにも応答しながら、作業画面がスクリーンに丸写しになっているなかで作り上げていくというのは、非常にプレッシャーのかかることだったと思います。そのアイディアは面白い試みだと思いました。

ただ、全体として聴衆の期待に応えるものだったかと言うと、微妙な感じでしたね。お題である水産庁のサイトが非常にゴチャゴチャした感じで、大量のコンテンツメニューを整理するのに一苦労、というか一見しただけではその内容や重要度が不明なものばかり。また与えられた素材もほとんど使えないとなると、画像はあまり作らず無難に作るというのが選択肢の第一候補に挙がるのもやむを得ません。

太田さんは情報整理に時間を割き、シンプルなレイアウトで無難にまとめる道を選びました。一方の矢野さんは、素材にあった漫画のキャラクターを配置し、自分で撮った秋葉原の写真を加工して、ユーモア溢れるサイトデザインに挑戦。でも素材の質が悪すぎて厳しいという現実に直面し、四苦八苦されてました。

聴衆はきっと「矢野りんテク」みたいなデザインのエッセンスを盗みたいと思っていたんじゃないかと思いますが、実際はそれが繰り出されるような作業じゃなかった感がありました。原さんはライブだからこそ感じられるものを狙ったのだと思いますが、作業条件が厳しすぎて、二人ともテクニックを披露しながら進める余裕がなかったのではないかと思います。その意味では、聴衆の期待に添えなかったのではないかな、と思いました。

最後に聴衆の投票で太田さんが勝ちましたが、どこに目を向けて判断するのかが漠然としすぎていて、敗者になった矢野さんがちょっとかわいそうでしたね。ライブ感が多少失われることになっても、披露するために事前準備した形で対決してもらう方が、見る側もポイントが絞れて得るものが多いのかもしれません。あるいは、もっと象徴的で質の高いお題にして、デザイン的な思考を口に出しながら作業してもらうようにするか。

ダブルスクリーンが用意できなかったこと、プロジェクタの色再現が不正確で太田さんが損をしていたこと、Twitterで聴衆も参加という狙いがあったのにうまく利用できなかったことなど、会場の環境整備が不十分なところもありました。特にこのセッションは機材依存な面があるので、セッションの質に少なからず響いたかなという気がします。でもアイディア自体は良いと思うので、ぜひ次回は準備万端で再戦していただきたいですね。

category: セミナー

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